2.乾邸 保存活用に向けて


a 趣意書
 
六甲山麓の環境文化を生かそう

<旧乾邸>活用応援倶楽部

趣   意   書



 風光明媚な六甲山麓地域では、そこで生活する市民にも、訪れる人々にとっても、 ひとしく大切に守り育てたい環境文化が、今ここに確かにあると気付かされます。
 そのひとつ住吉川の西岸・山手地区での良好な環境文化は、明治40年代の整備以降 100年にわたり、多くの優れた邸宅群の存在によって育まれてきたのです。
 <旧乾邸>は、この住吉山手の一画でゆとりある敷地環境(約3,870平米)に現存する 美しい邸宅建築(約720平米)で、日本の産業発展が著しい昭和初期の諸相を伝える貴重な 洋館(1936・昭和11年)です。
 この優れた洋館の住空間には、西洋歴史様式による意匠が細部にまで濃密に表現され、 合理的な構造諸設備とあいまって、近代的な設計精神が見事に結晶化されています。
 設計は、重要文化財「綿業会館」(1931年)、旧大阪商船神戸支店ビル(1922年)などの 様式建築の名手として知られた建築家・渡辺節(1884〜1967年)によります。
 この<旧乾邸>の存在と地区の環境には得がたい一体性があり、既に次代に受継がれるべき 貴重な公共的資産になっているといえます。
 国に相続税として物納後の10年が経過する今日に至っては、改めてその存続をより確かに しなければならない状況になっています。
 この建築物と環境の現存価値に適切な手当てを加え、より持続的に活用したいとの切実な 願いは、人々に共通の心情といってよいでしょう。
 住吉山手の洋館<旧乾邸>が末永く活用され、六甲山麓の歴史的環境文化が地域の財産として、 これまで以上に活かされるように応援することを以て、表題設立の趣意と致します。

発 起 人  一同
2004年9月5日


1.設立呼びかけ人(敬称略)
        江藤暢英 (建築家)
        大森一樹 (映画監督)
        河東けい (舞台女優)
        国塚貴美 (マリンバ奏者)
        坂本勝比古(神戸芸術工科大学名誉教授)
        白井 操 (料理研究家)
        たつみ都志(武庫川女子大学教授)
        中谷正巳 (渡辺建築事務所 東京事務所代表)
        中村茂隆 (神戸大学名誉教授)
        橋本敏子 (生活環境文化研究所代表 龍谷大学教授)
          三村昭延 (東灘文化協会事務局長)
        椋田三佳 (画家)

2.後援団体
       (社)日本建築家協会近畿支部
       (社)兵庫県建築士会まちづくり委員会
       (社)兵庫県建築士会神戸支部
          兵庫県建築設計監理協会

3.協力団体
        アメニティ2000協会
        港まち神戸を愛する会
        神戸をほんまの文化都市にする会



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乾邸 玄関